九州色彩ネットワークからのお知らせ

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2010年11月26日(金) 九州色彩ネットワーク「研究会in福岡2010」および総会のご案内(最新版)

 九州色彩ネットワーク「研究会in福岡2010」および総会のご案内

研究会のプログラムが決まりましたので参加のご案内を致します。今回は「日本の染め色〜紫〜」を研究会のテーマとし、午前に一般セッション、午後にテーマセッションを配しました。
応募による口頭発表5件、ポスター発表4件、招待講演4件、特別展示1件の特色ある内容になり、日本色彩学会カラーデザイン研究会に協賛いただきました。また、皆様による意見交換会など、参加者間で交流いただける場を設けました。知見を広げ、出会いをお楽しみいただければ幸いに存じます。なお、総会は昼休みに開催します。
多数のご参加をお待ちしております。                           

 ●主催:日本色彩学会関西支部九州色彩ネットワーク(代表:中川 貴)
 ●協賛:日本色彩学会カラーデザイン研究会(主査:須田勝仁)
 ●日 時:2010年12月4日(土)10:00〜17:10(9:30〜受付開始)
 ●場 所:福岡工業大学B棟3階 B38講義室 (福岡市 東区和白東3-30-1)
      JR鹿児島本線「福工大前」駅より大学へ直結(博多駅より約15分)
アクセス:http://www.fit.ac.jp/sogo/access.html
学内地図:http://www.fit.ac.jp/campusmap/index.html
      *車でお越しの方へ−大学には十分な駐車スペースがあります。車で来場された場合は守衛室のある門から入り、守衛室で「九州色彩ネットワーク研究会に出席する」と伝え、指示に従って下さい。

 ●研究会参加費:色彩学会会員 1,500円/非会員 2,000円/
学生会員 300円/学生非会員 500円  *当日会場でお支払い下さい。
(総会のみ参加の方は無料です)

●プログラム:(口頭、ポスター発表ともに、※は登壇者)
             司会:研究会実行委員長 藤田 理恵子
10:00〜 開会の挨拶
九州色彩ネットワーク代表 中川 貴
      カラーデザイン研究会主査 須田 勝仁

・一般セッション(色覚・色彩心理・色材)座長 坂上ちえ子

10:05〜 高輝度LEDを用いた視覚実験装置の試作
※中川 貴(福岡工業大学)
10:25〜 等輝度色度変化フリッカーにおける見えの位相への周辺色の影響
※舛田紗哉香、山下由己男(九州大学)
10:45〜 色の記憶課題における記憶色の寄与
※津田歩未、山下由己男(九州大学)
11:05〜 天然素材商品の企画・開発に関する研究
     ※上田香、難波久美子、山下明美、(岡山県立大学)

11:25〜11:30 休憩 

・ポスターセッション 11:30〜12:00
      (順に5分ほどの発表があり、残りの時間にそれぞれ質問などができます)
P-1 メタメリズム色票の等色と色乖離の照明条件
※浦田有也、中川 貴(福岡工業大学)
P-2 条件等色素材の探索と実演のための携帯型照明装置の試作   
※奥澤祐希、※宮崎優也、中川 貴(福岡工業大学)
P-3 目の焦点が合う波長の自覚的簡易測定
※田原亮太、中川 貴(福岡工業大学)
P-4 前田千寸著『日本色彩文化史』−色料の章概略  
※坂上ちえ子(鹿児島県立短大)

昼食休憩  12:00〜13:00
九州色彩ネットワーク総会 12:45〜13:00

・テーマセッション「日本の染め色〜紫〜」  座長:中川 貴

13:00〜 紫色の複雑さについて
※國本学史(日本学術振興会、東京工芸大学)
  
  13:30〜 筑紫野市の紫プロジェクト(招待講演)
    帆足忠勝 (筑紫野市商工会会長)
    三宅美貴 (筑紫野市商工会事務局)
  
 14:10〜 色で伝える情報とは −古代クレオパトラから最新医療まで−(招待講演)
    桑原順子 (福岡工業大学工学部生命環境科学科)
    
14:40〜15:00 休憩(参加者交流タイム)  

  15:00〜 衣生活の科学 −染色と洗浄−(招待講演)
    岡本幾子 (大阪教育大学教養学科)

  15:40〜 佐久島の貝紫染め(招待講演)
    祖父江由美子 (Color planning Atelier Tricolor)

16:20〜16:30 休憩   

  16:30〜17:00 参加者意見交換会「日本の染め色〜紫〜」 
司会:中川 貴
  
17:00〜 閉会の挨拶 実行委員長 藤田 理恵子


 ・特別展示「紫プロジェクト成果物」(下記は予定)
   ムラサキの根、紫芋の日本酒「天神様の小径」(交流会の乾杯に使う)、祝い亀、
   茄子の辛子漬けや特産菓子、紫の花の写真カレンダー、
   活動の記録(新聞記事集,報道番組とイベントのDVD)、
   紫黒米サンプル(配布予定)。紫黒米の脱穀が間に合わない場合、紫黒米コロッケ(試食可)

●交流会:17:30〜19:30 福岡工業大学B棟1階レストラン「OASIS」 
会費 4,000円  *事前にお申し込みの上当日お支払い下さい

●テーマセッション講演者の紹介とメッセージ

國本 学史(日本学術振興会特別研究員、東京工芸大学芸術学部非常勤講師)
略歴:東京都生まれ。平成20年慶應義塾大学大学院文学研究科博士(後期博士)課程美学美術史学専攻単位取得退学。平成20年4月より東京工芸大学芸術学部基礎教育課程非常勤講師。又、平成21年4月より日本学術振興会特別研究員。専門は、日本の彩色の歴史や、美術に関わる彩色材料・語彙の歴史的変遷について。
メッセージ:現代の我々が目にする「紫」は、歴史的に「紫」と呼ばれてきた色と異なることがあります。最初の紫色は紫草によるものでしたが、日本の歴史を通じて、紫色はかなり様々な変化を遂げて来ました。複雑な「紫色」を、歴史資料と共に探って行きたいと思います。

帆足忠勝 (筑紫野市商工会会長)
略歴:昭和10年12月生まれ。筑紫野市出身。天拝城主帆足弾正忠勝の末裔。福岡農業高校在学中に茄子栽培の体験発表が認められ、福岡県代表として全国大会に出場。24歳の時に時代の流れを予測して離農し、昭和36年牛乳販売店を開業。メーカーの販売コンクールで抜群の販売実績を達成し、アメリカ招待旅行で団長。ワシントン州ウエナッチ・シティの名誉市民となる。筑紫食品衛生協会会長、県食品衛生協会副会長を長く務め、また平成13年に筑紫野市商工会会長に就任し、平成19年からは紫をキーワードとした地域経済活性化に尽力。自らの農業経験を活かし絶滅危惧種の紫草の復活栽培に取組み、発芽率10%前後といわれる紫草のほぼ100%発芽に成功。あわせて、「むらさきプロジェクト」の一環としてつるむらさきのグリーンカーテンによる地球温暖化対策を推進。特産品として、茄子の辛子漬けを開発。強いリーダーシップで筑紫野市商工会を全国トップレベルの商工会に育て上げている。名水販売と茄子の辛子漬けで、県から2件の経営革新承認を受けた。
メッセージ:紫草の復活栽培に試行錯誤しながら、発芽率10%前後といわれる紫草のほぼ100%発芽に成功しましたが、今年は天候の影響で種取はできたものの、その後全滅しました。そういった苦労話をさせて頂きます。紫プロジェクトで、筑紫野市を日本一の活力ある街にしたいと思っています。ご提案をお願いします。

三宅美貴 (みやけ よしたか)(筑紫野市商工会事務局長)
略歴:昭和22年8月生まれの団塊世代。福岡市出身。昭和48年福岡商工会議所に経営指導員として入所。「福岡市商店街マーケット名簿」「福岡市の商業概況」等の刊行や福岡市商店街百貨店量販店連盟の事務局として「せいもん払い」のお世話を行なう。
平成5年地域振興課長として、新福岡空港将来構想検討委員会の経済界事務担当を務める。
平成9年専門経営指導員として最後の商調協を担当。平成11年総務部長。平成14年中央センター長として、唐人町商店街での落語CD製作や柳橋連合市場の休憩所壁画作成、平尾商工連合会の地域おこし等を支援。平成18年筑紫野市商工会事務局長に就任。地域資源活用企業化コーディネート活動等支援事業や地域力連携拠点に筑紫野市商工会が採択され、紫プロジェクトがスタート、また経営革新の承認件数が全国の商工会の中でトップとなる。
メッセージ:地域振興策として、絶滅危惧種の紫草に着目し「紫プロジェクト」を立ち上げた経緯や紫プロジェクトの内容等について紹介させていただきます。紫は此の糸と書き、ゆかりとも読みます。この招待講演を御縁に、筑紫野市商工会の紫プロジェクトへのご支援をお願いします。

桑原 順子(福岡工業大学工学部助教)
略歴:平成3年鹿児島県立加世田高等学校を卒業して九州工業大学工学部物質工学科に入学。平成7年に卒業して同大学大学院に入学。中途退学して平成8年4月、九州共立大学工学部環境化学科 (現 生命物質化学科)助手。その後、再び九州工業大学大学院に入学し、平成17年3月、九州工業大学大学院工学研究科物質工学専攻博士後期課程 修了、博士(工学)となる。平成19年4月 九州共立大学工学部生命物質化学科講師。平成20年4月から福岡工業大学工学部生命環境科学科助教。平成20年〜現在 福岡県環境審議会委員。専門:生体高分子化学,ペプチド化学、コスメトロジー学
メッセージ:色、特に色素は古代から現在に至るまで感情的あるいは理性的に「表現する」材料として使われてきました。現在の科学者たちは、色素を巧みに使いこなすことによって、そこから得られるナノの世界の情報を取り出すことに力を注いでいます。
本講演では古代クレオパトラの話から、最新の科学、医療の現場で実際に使用されている色素の話をわかりやすくお伝えしたいと思います。

岡本幾子(大阪教育大学教育学部教授)
略歴:広島県生まれ.1980年大阪市立大学大学院生活科学研究科後期博士課程生活環境学専攻単位取得満期退学.学術博士(大阪市立大学).1988年大阪教育大学教育学部教養学科助教授を経て,2002年同大学教授(衣生活学,生活色彩学).大学院健康科学専攻担当(生活科学).2004年から学長補佐(施設マネジメント担当).日本繊維機械学会論文編集委員,日本生理人類学会評議員,日本家政学会関西支部役員,日本色彩学会関西支部役員等歴任.著書に「洗剤・洗浄百科事典」(共著),教材に「親子で楽しむトリビア博士365話」(共著),「衣生活からとらえる快適な暮らし」・「色彩からとらえる快適な暮らし」(教員免許更新講習テキスト)など.
メッセージ:衣・食・住のうち,衣だけは人類とともに出現し発展してきました.人は着心地が良い清潔な衣服で身体を被(おお)い,美しい色あいの衣服を装い社会生活を営んでいます.そこで必要となる「衣服に付着した汚れが落ちる(脱着)はなし」や「繊維が染まる(吸着)はなし」についてご紹介させていただきます.

祖父江由美子(Color planning Atelier Tricolor)
略歴:南山大学 外国語学部を卒業し、商社秘書室に勤務。退職後、専門学校でパーソナルカラーアナリストの資格を取り、アトリエトリコロールを設立。現在は、専門学校や高校で色彩を教える一方、企業の色彩研修や講演、商業建築物のインテリア、エクステリアのコーディネート、商品ディスプレイに携わる。パーソナルカラーアナリスト協会認定講師、国際カラーデザイン協会認定講師、 AFT認定色彩講師。
メッセージ:人に優しい空間や、食べ物を美味しく見せる工夫は、色づかい次第だと実感します。
ここ数年、きれいな色にたくさん出会うことと、たくさんの「ステキ」を作ることを目標としてきました。その中で出会った、「海から生まれた不思議な紫」をご紹介させていただきます。


 ●参加申込方法:研究会への参加は以下の方法で申し込めます。
1)メールでの参加申込み
   下記の必要事項を明記の上、sakagami@k-kentan.ac.jp(担当:坂上)

2) FAXでの参加申込み
   下記の必要事項を明記の上、FAX 099-220-1115(担当:坂上)

必要事項(お申込みの際にお知らせください)/
研究会と交流会の参加・不参加の旨、氏名(ふりがな)、会員種別、居住県名、
連絡先TEL、FAX、E-mailアドレス
昼食の弁当(600円)注文ご希望の方は予約受け付けます。当日お支払い下さい。

  参加申込締切/2010年11月30日(火)
*定員に余裕がある場合は当日参加も受付けます。事前にお問い合わせ下さい。


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