関西支部からのお知らせ

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2019年7月23日(火) 9月開講「実践色彩講座2019<考える,わかる,使える“色彩学”>」

≪日本色彩学会関西支部主催≫
実践色彩講座2019<考える,わかる,使える“色彩学”>

     *会場までの地図を掲載したPDFの案内もここからダウンロードいただけます。

 日本色彩学会関西支部が長年行ってきた色彩に関する教育研究普及の特徴的な活動に,色彩基礎セミナーとカラーコーディネーターシンポジウムがあります.2013年までに基礎セミナーを18回,シンポジウムを14回開催してきました.そのノウハウを基に,2015年と2016年には学会主催で色彩講座(基礎編と実践編)が開講され,会員諸氏から非常に高い評価をいただきました.
 近年は異分野領域との融合研究が進み,色彩関連の研究・開発・実装は急速に展開され著しい変化がみられることより,これまでの一連の受講者や会員から実践的な知識や手法を取得できる色彩講座の開講を望む声が関西支部に多く寄せられました.そうした要望に応えるべく関西支部では講座のワーキンググループを立ち上げ,「誰のための,何のための色彩学」と「もっとワクワク色彩学」をテーマに議論を重ね,この度,実践色彩講座2019を開講する運びとなりました.色彩学のカバーする分野は非常に広いため講義対象を絞ることに大変苦労しましたが,議論に上がった16テーマの中から本講座では「化粧心理学と照明」「アクセシブルデザイン」「自然色」「マーケティング」「白の魅力と城の白壁修復」に関した色彩の実践的活用を取り上げることになりました.今回もさまざまな分野で活躍されている超一級の講師を迎え,色彩学の基礎と応用にも触れながら色彩に関連した最先端の事例を中心に実践的な色彩活用技法について講義します.なお,前2回の色彩講座との連続性を維持するために,5名の講師には再登場いただきます.
 本講座は色彩における基礎力と実践力に加え,創発力を得て強靭な色彩活用力を会得いただけるよう構成しました.そのベースには,色彩学を正しく理解し,正しく使い,ワクワクした実践活用につなげて頂きたいとの思いがあり,副題を<考える,わかる,使える“色彩学”>としました.
 既に社会で活躍されている技術者,カラーコーディネーター,色彩教育普及関係者はもちろん,大学や研究所等で色彩学を専門とする方にも受講をお勧めします.奮ってご参加ください.なお,修了条件を満たされた方には,日本色彩学会関西支部より修了証書を授与します.

関西支部長 / 実行委員長 森本 一成


期 間:2019年9月〜2020年2月の土曜日または日曜日(終日)全5回
    <9/28(大阪), 10/13(大阪), 11/9(姫路), 12/14(大阪), 2/22(大阪)>
時 間:
大阪会場 1時限目(90分 11:00〜12:30)  昼食・休憩(60分 12:30〜13:30)
     2時限目(90分 13:30〜15:00)  3時限目(90分 15:10〜16:40)
姫路会場 1時限目(75分 11:00〜12:15)  昼食交流会(60分 12:30〜13:30)
     2時限目(75分 13:30〜14:45)  3時限目(姫路城見学会 15:00〜17:00)

会 場:大阪会場:大阪電気通信大学駅前キャンパス(京阪本線寝屋川市駅 徒歩3分)
         https://www.osakac.ac.jp/institution/campus/access/
    姫路会場:姫路護国神社 護国会館(JR姫路駅から 徒歩12分)
         http://www.himeji-gokoku.jp/keidai.html

定 員:40 名(定員になりしだい締切ります.学生枠は10名)

受講料:会員 50,000円  非会員 70,000円  学生30,000円(学生・院生で40歳以下)
   *上記費用には,レジュメ,姫路会場の昼食交流会費,姫路城入城料,消費税が含まれています.
   *協賛団体の会員も会員価格になります.
   *万一欠席された場合,当該のレジュメは後日お受け取りいただけます.
   *1日受講の募集は,実習や資料配布の都合もあり,現在のところ未定です.

修了証書:授与します.

申 込:メールの件名は「実践色彩講座2019受講希望」とし,氏名・会員種別(正・賛助・学生・非会員,協賛団体会員の場合は団体名も)・連絡先を明記し下記までお申込みください.
    日本色彩学会関西支部 tsujino@gold.ocn.ne.jp 実行委員:辻埜まで

受講料:受講を受理した受講者には電子請求書をメールでお送りします.請求書が届きしだい<日本色彩学会 関西支部口座>にお振り込みください.振込先の詳細は請求書に記載します.なお,会場の受付でお支払いの場合はその旨お知らせください.

<協 賛> 順不同 敬称略,依頼中を含む
一般社団法人色材協会 / 一般社団法人照明学会 / 一般社団法人日本家政学会 / 一般社団法人日本塗料工業会 / 一般社団法人日本人間工学会 / 特定非営利活動法人カラーユニバーサルデザイン機構 / 特定非営利活動法人ヒューマンインタフェース学会 / 日本感性工学会 / 日本視覚学会 / 日本化粧品技術者会 / 特定非営利活動法人人間中心設計推進機構 / サービス学会

<講義概要>
▼ 1.化粧心理学と照明技法 9月28日(土) 11:00〜16:40 大阪会場

@心理学的観点から見る化粧行為の意味  木戸彩恵氏(関西大学)
キーワード:化粧行為,心理学,意味  概要:化粧(スキンケア/メイクアップ)は多くの人が日常で実践している行為です.スキンケアを含むと,実態としては男女ともに化粧品を使用しています.しかし,一般的に男性は自分が化粧をしているとは認識していないものです.化粧行為の意味づけにジェンダーによる文化差があることを,インタビューデータをもとに示すとともに,心理学的な研究知見をもとに日常で実践される化粧行為の意味について説明します.

A肌を美しく演色する照明と化粧照明技法  岩井 彌氏(パナソニック株式会社)講演+実習
キーワード:LED,演色,照明技法  概要:今では,照明器具の出荷台数の95%を占める光源となっているLED.そのLEDは分光分布の制御が比較的容易であるという長所がある一方で,発光面積の小ささゆえに眩しさを感じやすいという短所も持っている光源です.これらLEDの特徴を解説すると共に,LEDの特徴を活かした日本人の肌を美しく演出する光色と化粧に適した照明技法を,実際にデモを通じて体感していただく予定です.

B色彩家のための化粧心理学  山田雅子氏(埼玉女子短期大学)
キーワード:ジェンダー,美しさ,肌色観  概要:化粧において,肌は非常に強い存在感を持つ.物理的な面積のみならず,人物の印象に及ぼす心理的影響も大きく,更には美しさの評価にも深く関ります.本講座では,ジェンダー(社会的性差)と美しさを軸に,心理学的見地より,日本人の肌の色に対する認識の特徴について解説します.また,各種実験・調査から得られた肌をめぐる価値観を紹介し,受講者の皆さまと共に,私たちを取り巻く現代の特徴を見渡してみたいと考えます.

▼ 2.アクセシブルデザインでワクワク社会に 10月13日(日) 11:00〜16:40 大阪会場

@ UDの必須基礎知識としての知覚特性と情報処理機構  篠田博之氏(立命館大学)
キーワード:知覚特性,情報処理機構,視覚形成  概要:ユニバーサルデザインを扱う上で必須の,人の知覚特性と特徴的な情報処理について講義します.私たちは外界情報の「何」を必要とし,それを「どのよう」に獲得し,活用するのか.そのツボを押さえないと,UDが単なるテクノロジーの押し付けや独りよがりのデザインに陥ります.講座では,乳幼児や開眼手術後の先天盲の視覚形成過程,不都合を気付かせない情報処理機構,言語を用いない乳幼児の知覚研究手法についても解説します.

A色覚異常を持つ人の日常生活における不便益  河本健一郎氏(川崎医療福祉大学)
キーワード:色覚,QOL,カラーUD  概要:色覚異常を持つ人の場合,正常者とは異なる色の識別を行うことがあり,このことが日常生活における色の利用への不便益につながることもあります.ここでは,それら不利益の例を紹介するとともに,不便益を軽減するカラーUDの利用について考えたいと思います.その中では色覚特性との関連,色覚検査の有効性についても触れる予定です.

B色を楽しむアクセシブルデザイン −触って分かる衣服の色タグ“いろポチ”−  佐川 賢氏(産業技術総合研究所)講演+実演
キーワード:全盲視覚障害者,色相環,触覚タグ  概要:色を楽しむには,見なくてはいけないだろうか.全盲の視覚障害者でも,色に興味を持ち,色を楽しんでいる.特に女性は毎朝どの色の服をコーディネートするか,ワクワクする悩みを有する.そこで開発されたのが″いろポチ”.基本色10色の色相環を触覚ドットで置き換え,そのうちの一つを繰り抜いて色を知らせる.色と色の関係性が分かるので配色ができる.ここが最大の利点.その開発の経緯と実際の“いろポチ″タグを紹介します.

▼ 3.姫路城の白壁から学ぶ修復技法と白の魅力 11月9日(土) 11:00〜17:00 姫路会場

@白色度 −白はカラフル−  片山一郎氏(近畿大学)
キーワード:知覚白色度,色みと白さの関係,明るさ感  概要:白紙や白布などは,知覚的な白さを向上させるために,大抵の場合,蛍光増白剤が添加されています.しかし,蛍光増白剤を添加すると,無彩色を通り越して測色的には青みを帯びます.色みが付くと白さが低下するはずですが,実際には増白効果が得られます.本講義では,色彩の教科書には詳しく載っていない白色の不思議な世界について解説します.

<昼食交流会> 部屋の窓からお城と堀がのぞめます.会場の都合でお弁当ですが,気のあう仲間と,また講師や実行委員の先生方をまじえ,ワクワク感のあるひとときを.

A最新技術と古来技術とのコラボレーション  野崎信雄氏(元 鹿島建設株式会社姫路城大天守保存修理工事事務所総合所長) 
キーワード:制約の中での創意工夫,見学兼用の作業施設,伝統技術の継承,耐久性・耐候性及び耐震性の向上  概要:国宝で世界遺産の姫路城.建造物と地形に極めて複雑な条件がありました.文化財保護のため地面下は触ってはならないし,消防法による火気の使用は禁止.また,世界遺産におけるユネスコのヴェニス憲章により「形状・材料・工法(仕様)・位置の不変」の原則もありました.これら多くの制約に対応し,更に伝統技術の継承と,従来より少しでも長く現状維持ができるようになど,数々の創意工夫を重ねた工事内容を紹介します.

B姫路城(白鷺城)見学会 
城内の護国神社から,世界文化遺産・国宝の姫路城に移動します.白漆喰総塗籠造りの『愛称』白鷺城をじっくりご見学ください.なお,城内にエレベーター等の設備はありません.動きやすい服装でご参加ください.

▼ 4.自然色を学ぶ 〜育てる・味わう・測る〜 12月14日(土) 11:00〜16:40 大阪会場

@実践色彩テーブルアート −おいしさをもたらす色彩とは?−  冨田圭子氏(近畿大学) 講演+実演
キーワード:おいしさ,食欲,食文化  概要:食卓の上には,料理の他にも様々な色のテーブルウェアが置かれている.それらの色や配色によって,我々の感性が刺激され,気分を高揚・鎮静させるなどの変化がもたらされます.しかし,もともと食べ物は植物や動物であり,自然の産物です.それらを調理・加工し,相応しい色のテーブルウェアや照明と組み合わせることで,自然界にはない「おいしさ」を演出することができます.本講座では,おいしさと色の関係や,食文化的側面から見た色の使い方などについても触れ,食事をおいしく魅せるためのテーブルアートの実際をご紹介させて頂きます.

A花の色の決まり方  細川宗孝氏(近畿大学)
キーワード:花色,花の構造,生活  概要:花の色(見え方)はどのように多様化してきたのだろう.人類は,花の大きさや色素の種類だけでは満足できず,細胞の構造や細胞の中の粒子が花色に及ぼす効果にまで着目し,花を改良してきました.遺伝子レベルでの花色の発現メカニズムが明らかにされ,新しい花が次々と生み出されるようになりました.「変わりものを選び出す」,ことから「変わりものを作る」時代になったと言えます.花の色の発現機構についてお話しし,人と花との関わりについても触れる予定です.

B測色の理論と実践  酒井英樹氏(大阪市立大学)
キーワード:照明・受光条件,SCE/SCI,工業規格  概要:物体の色を測定するには,工業規格で定められた照明・受光条件を満たすことが望ましく,平らな試料面であれば,規格に準拠した市販の接触式色彩計を用いればよい.しかし,食品や花など,複雑な形状の試料をそのままの形で測定するには,非接触式の色彩輝度計(簡易にはデジタルカメラ)を使う必要があり,その場合,照明を別途用意しなければならず,一般的に測定精度を担保することが難しい.本講座では,照明・受光条件を満たすことの重要性と,複雑形状物の測色法を解説します.

▼ 5.より戦略的なカラーマーケティング 2月22日(土) 11:00〜16:40 大阪会場

@ファッションデザイン画における色彩の推移と傾向  森下あおい氏(滋賀県立大学)
キーワード:ファッションデザイン画,定量的分析,服のかたちと色彩  概要:独特のデフォルメされた形や大胆な配色が表現されている,日本を代表するファッションデザインコンテスト(装苑賞)のデザイン画を資料として,1970年代〜現代までの色彩の推移や特性を紹介します.またデザイナーのとらえる色彩の客観性や,服のかたちが導く色彩について解説します.

Aきものと色彩 現代の着物マーケットにおける色彩とデザイン傾向  能口祥子氏(きものカラーコーディネーター協会)講演+実演
キーワード:きもの,色彩とデザイン,日本の色  概要:主に明治〜現代のきものの色やデザインにおける美意識の変遷と,現状の着物マーケットについて解説します. 日本の伝統工芸や職人がおりなす美しい色や技も紹介します.

B色彩分析とカラーマーケティングの実際(仮)  竹下友美氏(DICカラーデザイン株式会社)
キーワード:色彩分析,カラーイメージ調査,カラーマーケティング  概要:商品企画やデザインに色彩を効果的に活用するためのカラーマーケティングの視点をはじめ,色彩の調査・分析手法についてご紹介します.商品パッケージの市場調査,消費者の嗜好や感性と深く関わるカラーイメージ調査等,具体的な調査事例を基に解説します.

<実行委員>
委員長:森本一成
委 員:北口紗織,篠田博之,高田瑠美子,辻埜孝之,土居元紀,冨田圭子,西 省吾,能口祥子,松田博子,山田正之,山下明美,山本暁美

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